名著を読む「デッドライン」

名著を読む

システム開発にまつわる著書を読み込んでいた時期がありました。その中で、名著と思われるもの、名著と呼ばれているものを紹介していきたいと思います。

現実の世界でうまく仕事が進まないな。と思う時に現実逃避に読みたくなる内容です。フィクションの世界で理想的なソフトウエア開発のプロジェクトを進めるために手を尽くすというような内容です。

デッドライン ソフト開発を成功に導く101の法則

著者:トム・デマルコ
初版:1999年

「ピープルウエア」と並ぶいわゆるデマルコ本の一つです。ソフト開発のプロジェクト管理の対象を開発者(人)に焦点を当てて論じています。ソフト開発のプロジェクトでは、よほど特殊な機材が必要でない限りは、費用のほとんどが人件費です。人に関わる部分を何とかしないと、どうやってもプロジェクトは成功しません。この部分のに対する大きな気づきを与えてくれると思われます。

具体的には、仮想の国で、6つのソフトウエアを並行して開発していくプロジェクトを題材にして、副題にある「ソフト開発を成功に導く101の法則」を記していく物語となっています。現実の世界にもいるようなひどい上司が出てきたりもします。

ただ、この物語の環境は、かなり羨ましい環境です。現実の世界ではこんなに膨大なリソースを使い放題できるということはありません。(私が3桁プロジェクトに関わったことがないからかもしれませんが、、、)

といいつつも、非常に参考になる法則、ものすごく賛同できる法則がたくさんありました。

フィクションの世界

トムキンスという主人公が、モロビアという仮想国家で市場に既にある6つのソフトウエアの競合商品を開発する。というものです。

6つのソフトウエアは、実在するソフトウエアに似た名称のものとなっています。ただし、20年近く前に出版された本のため、登場するソフトウエアは既に存在しないものもあります。

6つのソフトウエアに、それぞれプロジェクト管理手法の異なる3つの開発チームを割り当て同時に開発を行い、手法の違いによりどんな結果が出てるかを観察していくとういものです。

トムキンスをモロビアに連れてきたラークサーから日記帳を渡されており、その日記帳に101の法則を記していきます。

人に着目した内容

ピープルウエアと同様にデマルコ本らしく人に着目した内容になっています。このブログでもEVMSなどを触れていますが、そのような技術論ではなく、人とどう接して動かしていくか。ということに着目しています。

題材として出てくる6つのソフトウエアもですが、その他の技術的なものも古さを感じさせずにはいられません。しかしながら、人に着目していることから、今、読んでも通用する内容となっています。

初版から20年を経過し、労働環境も明らかに変わってきています。(いまだに変われないブラックな労働環境のところもあるかもしれませんが。)環境が変わっても、どのように人と接するか。というところが変わらないと、効率的な仕事の進め方はできないと思います。IT系の仕事は、所詮は人が考えて、手を動かすものです。

読んでみた感想

IT系の仕事は、やはり人が全てなんだと思い直しました。素晴らしいハードやソフト、それに代わるサービスが出てきていますが、人がいないと出来ないものです。そして、開発費の大部分は人件費です。

正しい管理の4つの本質
・適切な人材を雇用する。
・その人材を適所にあてはめる。
・人びとの士気を保つ。
・チームの結束を強め、維持する。

「第4章 管理者の最初の仕事」から

ただ、PMBOKとかの知識が不要と言っているのではない。と思います。物語の会話の中では、そのような知識は持っているのが前提となっています。

プロジェク管理者やリーダーの立場ではない。という人にも読んでもらいたいと思い、紹介させていただきました。

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